【米国事例】中西部2州の砂地で大豆・トウモロコシの実証実験
海外事業担当の中坂です。
7月下旬から1週間、米国中西部のネブラスカとサウスダコタにある農家と研究機関、計4カ所の圃場を視察してきました。この4カ所では、スキーポンで処理した大豆とトウモロコシの生育状況を検証する実証実験が進行中です。
スキーポンを投与したトウモロコシの生育の状況を確認
どちらの作物も、植物の特性上、収穫段階になるまではスキーポンの効果を確認するのは難しいです。しかし、ネブラスカ大学の圃場担当者からは、7月以降は降雨が少なく、高温が続いたため、スキーポンを処理した植物はストレスによる症状が抑えられているとの報告がありました。
農家の方々と、どの圃場にスキーポンをまいたのか、詳細を確認しているところです
今回の試験圃場は、あえて砂地状の農地を選びました。砂地状の農地で育てた作物は通常の農地より乾燥しやすく、収量も少ない傾向があります。そこで、砂地で育てた作物にスキーポンを投与した場合の収量を、投与していない圃場と比較してどの程度差が出るのかを検証しています。
広大なトウモロコシの圃場に入り、生育状況を見ています
土壌乾燥の改善策としては灌漑施設の整備がまず挙げられますが、米国では法的に灌漑施設の整備が制限されている地域もあります。もし、砂地圃場でスキーポンを投与した作物の収量が一般的な圃場と同等であれば、灌漑施設の代替策として有望ではないかと期待しています。
砂地上の土壌に植えられたトウモロコシ
最近の中西部の天候は7月から雨が乏しく、最高気温が40度を超える場所も出ています。作物の生育にとって厳しい状況が続く中、11月の大豆とトウモロコシの収穫でどのような差が出るのかを期待しています。