【ウガンダ2回目渡航報告②】現地の農園でスキーポンの効果を確認(コーヒー、マツ、バナナ編)
7月末から約2週間、ウガンダに行ってきました。独立行政法人国際協力機構(JICA)の「ウガンダ国干ばつでの植物生育を促進するバイオスティミュラントにかかるビジネス化実証事業」(2026年3月契約終了)の一環で、今回で2回目の渡航になります。
初回渡航に続き、同国でのスキーポンの製品登録に向けた実証実験の進捗の確認や、現地の農作物栽培でスキーポンを活用できるかを探ることなどが目的です。
8月3日、同国東部のBulambuli県にあるコーヒー農園を訪ねました。
コーヒー農家(左から4人目)とNAROの研究者(同3人目、5人目)の方々と
Bulambuliの周辺は、 ケニアとの国境にまたがるElgon山(標高4,321m)をはじめとした山間部を擁しています。コーヒーは本来山間部での栽培がメインですが、訪問先は平野部で、アラビカ種をバナナの樹木などと一緒に栽培していました。コーヒーの樹高よりも高いバナナと一緒に植えることで、コーヒーの木に日陰を提供し高温や干ばつから保護する働きがあるのです=下写真参照。
背の高いバナナの木の下に、背の低いコーヒーの木が植えられています。わかるでしょうか?
現地の農家の方によると、 平野部では高温や干ばつが頻発し、コーヒーの苗を定植した後、高温・乾燥で枯死する例が少なくないということでした。加えて、気候変動の影響で、標高の高い地域でも高温が問題になってきているとのことでした。訪問先のコーヒー農家さんは、来シーズンのコーヒー栽培で、スキーポンを使いたいというお話をしてくださいました。お役に立てることを願っています。
コーヒーは、ウガンダの主要な換金作物です。このため、訪問先のコーヒー農家がある周辺では生産者組合や企業が集まり、コーヒー苗の栽培から農家への販売、農家が育てたコーヒー豆の集荷から加工、輸出までを一貫して担っています。
そこで農家はもとより苗を栽培している生産者組合や企業に、スキーポンを買ってもらい、苗の生存率と成長時のストレス緩和を高めることができないか、可能性を探っていきたいと思っています。
アラビカ種の実
導入農園の作物で成果
8月4日には、同国西部のHoimaにある大規模農場2カ所にお邪魔しました。
1カ所目の農場では、近々玉ねぎの生育比較実験が始まります。視察の前に地元の農業イベントにもお邪魔し、参加していた現地の農家ら1500人を前に、金CEOがスキーポンの効能などをプレゼンしました=下写真。
昨年からすでにコーヒーとバナナと松(マツ)の苗の栽培でスキーポンを使ってくださっている近隣の農場にも伺い、その後の生育の様子を確認しました。どの作物も、スキーポンを使っている方が、通常栽培の方より、葉が大きく展開するなど、成長が良好なのが見て取れました。マツの苗も、枯れずに生き残っている割合が通常栽培の苗よりも高いことが見て取れ、森林の回復にも弊社技術が大きく貢献できることがわかりました。
※今回のウガンダでの活動は、独立行政法人国際協力機構(JICA)の 「中小企業・SDGsビジネス支援事業」に「ウガンダ国干ばつでの植物生育を促進するバイオスティミュラントにかかるビジネス化実証事業」(2026年3月契約終了)が採択されたのを受けたものです。