長ネギにもスキーポン!千葉の農家で試験栽培の様子を確認

スキーポンを使った長ネギ畑の様子。定規を当てたようにまっすぐに植えられています=千葉県山武市

 

国内事業担当の笹原です。10月17日、千葉県山武市のネギ農家2軒にお邪魔しました。スキーポンを使って育てている長ネギの生育状況を確認するのが目的でした。こちらの農家さんでは、今年5、6月に圃場へ移植する前に、スキーポンで潅注処理された苗を使っています。

 

今年の長ネギは猛暑が続き、さらに雨が降らない時期もあったので、かなり厳しい環境で育ちました。このため、今年の収穫は例年より減るのではないかと予想されています。周辺の圃場を見ていても、生育が遅れていたり、欠株が目立ったりと、厳しい状況であることが伺えました。この影響を受け、今秋から冬にかけての長ネギの小売価格も少し上がるのではないでしょうか。

 

そんな中、スキーポンを使っていただいたネギ農家に伺ったところ、1軒目の農家さんは栽培が上手でネギの生育も揃っていました。スキーポンを使っている区画と通常栽培の区画を見比べていただいたところ、やはりスキーポンを使っている区画の方が生育状況はよかったということでした。

 

2軒目の農家さんの圃場でも、スキーポンを使った区画と通常栽培の区画に分けて生育状況を比べていただきました。ここでも、スキーポンを使っている区画のほうが生育状況がよいとのお話をお聞きできました。

 

笹原も現場に伺い、直接確認しましたが、スキーポンを使った区画のほうがネギの葉の広がり具合が、より大きく見えました。

 

収穫は12月頃の予定で、収量も同時に確認します。ネギは、何本かにまとめて束にして売られることが多いため、1本あたりの直径が大きいほど収入が増えます。ゆえに、どれだけ太いネギに育つか、つまり収量が一番大事になってくるのです。

 

そのため、猛暑や台風の影響でネギの畑に水がたまるような状態になると、その後収穫されるネギは、被害を受けなかったネギよりも細いことが多いのです。実際、数年前に千葉県一帯が台風の大きな被害を受けた際、その後収穫されたネギの収量が大きく下がったこともあります。

 

スキーポンを使うことで、収量が減るというリスクを少しでも軽減できる可能性があるので、今年はネギの試験栽培を重点的に実施しています。今回の視察で、スキーポンはネギ栽培にも効果があるようだとわかり、期待をしているところです。