【コラム】猛暑到来!高温障害から作物を守るには
皆さん、こんにちは!
アクプランタ事業開発部 日本事業担当の笹原です。
梅雨明け以降各地で35度を超える猛暑が続いています。7月25日に発表された気象庁の3カ月予報でも、今後も高温が予想されています。
近年は平地だけでなく、中山間地や冷涼地帯でも高温障害が相次ぐようになり、新たな対策を講じる必要が出てきました。今日は高温障害をテーマにお伝えします。
まず、高温障害になるとどんな影響が出てくるのか。そのおさらいです。
高温障害で萎れたナスの苗(前列)
1 収量の低下
高温になると、植物の「呼吸」の速度が速くなります。私たち人間も、熱くなると、呼吸の回数が増えますね。それと同じです。
逆に、植物の成長のかなめ「光合成」の速度は低下します。この作用で、成長の速さも遅くなり、最悪、萎れや葉焼けの症状が出て、最終的には収量の低下につながります。
2 品質の低下
特に果菜類では、厳しい日差しを受けると、裂果や裂皮などの症状が生じる恐れがあります。こうした品質は、価格にも直結します。なんとか防ぎたいところです。
では、どんな対策があるのでしょうか。
1 施設栽培の場合、遮光剤をハウスに吹き付ける
遮光剤ハウス内の温度を少しでも抑えることで、品質低下を防ぎます。
2 作物を健全に保つ
高温障害を軽減するには、普段から土壌分析や適正施肥等の対応をして、元気な作物を育てておく必要があります。
3 バイオスティミュラント資材を使用する
作物のストレス軽減剤として、バイオスティミュラント資材の検討も一つの手です。バイオスティミュラント資材は、ストレスの軽減を目的としているので、高温障害の軽減策の一つになる可能性があります。
ここで、弊社のバイオスティミュラント資材「スキーポン」のご紹介です。
スキーポンのご紹介
「スキーポン」は高温・乾燥対策のための資材です。
これまでの実証実験では、スキーポンを施用したトマト(右)、水のみを施用したトマト(左)を高温・乾燥条件下で比較したところ、スキーポンを施用トマトの方が萎れが少ないことが分かっています。
圃場での実証
植え付け前のトマト苗に、スキーポンをその後の生育状況を写真で比較したものです。左からスキーポンなしで生育したトマトの区画、500倍に希釈したスキーポンで灌注処理したトマトの区画、灌注処理後に、同じ濃度でスキーポンを1回追加処理したトマトの区画の順で並んでいます。
スキーポンで一度も処理せずに育てたトマトは、下葉の萎れが確認されましたが、スキーポンを処理した区画は両方とも萎れは確認されませんでした。また、高温障害の花落、落果にも効果が見込まれることが確認されています。
<スキーポンの施用方法>
スキーポンの使用方法について解説します。
https://www.youtube.com/watch?v=QrcosCIyXxc
苗の段階で行います。スキーポンを500倍に希釈し、灌注処理またはどぶ漬け処理を行ってください。葉面散布では十分な効果が得られない可能性があります。
使用上の注意点として、必ず、予備潅水を行った上でスキーポンを処理してください。老化した苗や弱っている苗に処理すると、葉の黄化や落葉につながることがあります。成分を十分植物へ吸収させるため、植え付ける24時間前には処理を済ませてください。